実在した悲劇の天才チェリストの生涯を、その姉と弟が書いた原作を基に作られた映画らしい。
明日返却日なので、2回目を観てさっき返してきた。
かなり重い内容である。1回目は、ちょうど中ほどでgiveupしそうなシーンがあるが、最後まで観て、ようやく合わせ鏡のように全貌がわかりクライマックスへと向かっていく。
2回目は、かなり余裕をもって観られたので、主役のエミリー・ワトソンがどのくらい本当にチェロを弾いているかなどにも注目した。
後半、ドボルザークのコンチェルトを弾いているときの、鬼気迫る形相。まさに心身ともに壊れていく場面は圧巻だ。
原作は『風のジャクリーヌ』というタイトルのようである。姉の夫と性的関係を持つ場面があるのだが、そのようなことも含めて、なぜ姉のヒラリーがこの本を書こうと思ったのだろうかと思った。
原作も一度読んでみたい、CDも手に入れたい、と思わせられた映画だった。
映画の中で流れているのは、ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレの音だと思うが、エミリー・ワトソンも実際にかなり弾けるようになっているとみた。
彼女のチェロは、今ヨーヨー・マのものになっているらしい。